2015年12月25日金曜日

発信者情報開示請求1(手続の流れ)

 最近御相談,御依頼の多い,発信者情報開示請求の流れについて,説明します。

事案は,ある電子掲示板に,自分のプライバシーに関する情報(人に知られたくない情報)が掲載されたというものを想定します。

1 この電子掲示板の運営者宛に,掲載された情報(「侵害情報」といいます。)の,①書き込み時のIPアドレス,②書き込み時の時刻等の発信者特定情報を開示を求める。

2 1の送付先がわからない場合は,電子掲示板のURLから,当該ドメインの所有者(管理者)を調べ(WHOISサービスで調査),そこに開示を求める。

3 1で開示をしないという回答が来た場合,発信者特定情報の開示の仮処分申立を行う。(場合によっては,電子ログの保存の仮処分も行う)
  これは,裁判所を利用する手続きです。

4 1または3で,発信者特定情報が開示されたら,該当IPアドレスを管理しているプロバイダ等に,当該発信者特定情報を通知して,発信者情報開示請求を行う。

5 4で発信者情報の開示が行われなかった場合(該当プロバイダが,権利侵害が明らかとは判断できないとの理由で開示を拒否した場合。開示請求にかかるデータが見つからないという場合はデータの特定を急ぐ必要がある),発信者情報開示の訴訟提起を行う。

場合によっては,複数のプロバイダを経由していることがあり,その場合,上記4(または5)を繰り返す必要があります。

 次回以降で,事例の多い電子掲示板ごとの発信者情報開示請求に対する対応をまとめたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿