2020年8月31日月曜日

発信者情報開示請求(ネット上の投稿の投稿者の特定)の費用

  ネット上の投稿,書き込みについて,投稿者を特定するためには,概ね2回以上の手続きが必要で,その双方とも裁判所を利用しないといけないことが多いため,実費・弁護士費用を含めた総費用が高くなる。

 1つの投稿,書き込みでも,投稿者を特定するまでに,100万円近くかかることも珍しくない。

 これは,裁判が行われる場所が東京になってしまうことが多く(プロバイダや投稿がなされた媒体の管理者の本社が東京であることがほとんど),東京の裁判所に出廷しないといけないことが何回かあり,地方の依頼者が地元の弁護士に依頼をすると,この移動のための費用(交通費,日当)がかかってしまうからである。

 また,海外の会社が相手になる(ツイッター,FACEBOOKなど)と,相手の会社の証明書をとるだけでも数万円くらいかかったり,その他翻訳費用もかかるので,もっと多額の費用がかかる。

 多額の費用をかけて投稿者を特定しても,相手がお金をもっていない人の場合は,これらの費用の回収はむずかしいので,費用倒れということもある。

 一方で,費用も回収して,その他慰謝料もとれる場合もある。

 発信者情報開示請求に関するご相談は多く受けるが,費用が一般の方にとっては多額かかり,回収できない可能性もあるとご説明すると,依頼はしないという方も少なくない。

 発信者情報開示請求は,相手がわからないため,回収のリスクは常につきまとうものである。

 発信者情報開示請求を御検討される方は,回収のリスクを考慮しても,投稿者を許せないという決意があるかどうかを1つの目安とされてください。

 上記の決意がある方には,当事務所が全力でサポートします。

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