2022年6月13日に、刑法が改正され、侮辱罪の法定刑が
拘留(30日未満)または科料(1万円未満)から
「1年以下の懲役もしくは禁錮」と「30万円以下の罰金」を加えたもの
に変更になりました。
改正の議論の契機は、某プロレスラーの女性が2020年に、出演していた番組での発言(演出が多分にあった模様)を巡ってSNSで中傷され、急死されたという事件。
でも、法定刑が重くなっても、要件が変わっているわけではないので、インターネット上での中傷行為が減るかというと微妙かもしれない。しかし、気にしている人はそこそこいるみたいなので、ある程度のいい効果が出ることを望みます。
法定刑変更でよくなったことは、公訴時効が1年から3年に延びたこと。
インターネット上での中傷行為は、投稿者の特定からやらないといけないことが多く、さらに、この作業について、警察が本気をだせばすぐにできるのだけど、やりたがらないことがほとんどなので、被害者が弁護士に依頼をして裁判所を使った開示請求手続を2回(事案によっては1回や3回以上ということもある)やってやっとわかるのであり、時間を要すると1年を超えるという場合もあるので、公訴時効期間を経過するということもありました。
これが3年に延びたので、この点で心配ということがほとんどなくなりました。
施行はこの夏ということですが、改正による動向を注視したいと思います。
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