2024年10月24日木曜日

【解決事例】インターネット掲示板への誹謗中傷

 【事例】

ホストラブ・爆サイ.comに、

不倫をしている・風俗嬢である・その他様々な侮辱を含む投稿が複数なされる。

投稿者を特定して賠償と謝罪を求めたい。(依頼者の希望)

【対応】

ホストラブ・爆サイ.comに発信者情報(特定情報、IPなど)の開示を求めたのち、

開示された4社のアクセスプロバイダ(携帯電話会社、インターネットプロバイダ)に対して発信者情報開示請求訴訟を提起。発信者は複数名いると考えられた。

訴訟中に発信者の1人に代理人がつき、発信者名を明かさない形での和解の打診があり、依頼者が謝罪文と今後一切依頼者に関する投稿をしないこと、賠償金の一括支払いを条件に和解をするとしたため、和解。

その他は、発信者情報が開示された後、賠償請求を行い、一括、分割支払いで賠償金の支払いをする内容で和解。

賠償請求に応じなかった1名については刑事告訴を行い、最終的には和解合意。刑事処分も受けた模様。

記載内容も考慮し、発信者には発信者特定のための費用(弁護士費用+実費)と慰謝料を請求、発信者の資力も考慮して減額した例もあったが、1名あたり20万円~100万円近くの賠償金支払いを得て、加害者5名合計300万円程度の回収、弁護士費用を控除してもプラスとなった。

 依頼者本人は、匿名で陰湿な誹謗中傷を受けたことで精神的に病んでいたが、加害者を明らかにして責任を取らせ、謝罪をさせた(和解の際に謝罪文の作成を条件とした)ことで、精神的ストレスがなくなり、前向きに生活できるようになった、これはお金に代えがたいとの感想でした。

【解説】

加害者1名の場合、慰謝料を含めた賠償支払いを得ても、加害者特手のために弁護士費用を考慮するとマイナスとなる場合も少なくないです。上記の通り、加害者が複数いる場合、それぞれの支払能力を考慮した和解金支払で十分な額となる場合もありますが、金銭面もさることながら、依頼者の精神面の解決も考慮して依頼されるかご検討ください。


瀬戸法律事務所 弁護士 瀬戸伸一(福岡県弁護士会)

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